タイトル ヴェルサイユ宮殿
原題タイトル Courtisans of Versailles
会社・出版社 Tilsit Editions
デザイナー P.Mouchebeuf
プレイ人数 2人-6人
対象年齢 12+
プレイ時間 150分
難易度(5段階、易1<難5) 5
入手難

「ヴェルサイユ宮殿」は、有力な廷臣の一族を担当して人望を集め、一族の輝かしい未来と財産を大きくするゲームです。

ヴェルサイユ宮殿に国王のコマを置き、各プレイヤーにカードを6枚配り、その一族の男性と女性を2つずつ持ちます。
最初に侍従長となるプレイヤーを決め、そのプレイヤーは記録用紙とグランドレシスターを管理します。最初の侍従長は名前と身分を書きこみ、党派を決定します。
勝利金額を設定しますが、プレイ時間によって勝利金額が変わります。最後にサイコロを振って王妃の出身地を決め、その場所に王妃のコマを置きます。

なお、このゲームは無作法を行うと侍従長によって処罰されます。プレイヤーは身分や階級、役職を任命します。もしもこれらを間違えて呼んでしまったり、エチケットに反する言動をした場合は、侍従長は定められた罰金をグランドレジスターに記録されます。
なおこの侍従長はラウンドの開始時に、順番に左隣のプレイヤーに移ります。

それぞれのゲームターンには、4つの独立したステージからなります。

・ステージ1:宮廷への紹介
最初に宮廷に到達したプレイヤーは、国王と王妃に紹介されます。侍従長の点呼で廷臣を紹介する場合は、赤(国王)と青(王妃)への影響力をそれぞれのサイコロを振って出し、対応する謁見の蘭に廷臣を2つ置きます。

・ステージ2:交渉
最大5分まで、他プレイヤーに対して交渉を行えます。手札を交換することは出来ませんが、現金の取引は可能で、口裏を合わせることが出来ます。

・ステージ3:宮廷の状態
侍従長は宮廷がヴェルサイユにあるか、狩猟にいくかを決定します。ただし戦争中である場合は、宮廷は戦時下ということで軍隊を支援します。

・ステージ4:プレイ
侍従長から順番にプレイし、侍従長は2回手番があります。 1回の手番で、次のうちから2回行動できます。
1、山札のカードか、「国王官邸」に置かれたカードを、1枚手札に入れる。
2、自分を含めたプレイヤーの誰かか、国王、王妃に対してカードをプレイする。出されたプレイヤーの前に置かれ、その効果は直ちに発揮されますが、カードプレイの際に影響力と性別の条件を満たしていかねればプレイできず、中には請願が必要なものもあります。
請願は国王に対して1回、王妃に対しては2回の影響力による判定が必要です。なお判定に失敗した場合は国王ないしは王妃の影響力を1ポイント失います。国王に誓願して失敗した場合は、そのカードは「国王官邸」に置かれます。
3、聴聞を行う。役職の奪取、婚姻、国王の婚姻、廷臣への仲裁、バスチーユからの開放、追放からの復帰の6つの行動に対して、国王か王妃に聴聞することが出来ます。
聴聞は国王に対して1回、王妃に対しては2回の影響力による判定が必要です。なお判定に失敗した場合は国王ないしは王妃の影響力を1ポイント失います。
4、これ以外にも役職によって、特別な権限を行使できます。

手番の終了時に、侍従長はグランドレジスターの収入欄に、手番プレイヤーの収入を記録します。手番終了時に11枚以上のカードを持つことは出来ません。

国王が死んだら、謁見室にある廷臣コマは取り除かれかれます。宮廷はベルサイユに戻り、王妃を持つプレイヤーが摂政になって2人の君主が即位します。国王に跡取がいないと、このラウンドは打ち切り次のラウンドに移ります。
王妃が死んだら、王妃とその謁見室にある廷臣コマは取り除かれます。王妃の愛人と王妃派は無くなり、国王は外国の王女と結婚できます。
廷臣が死んだらそのコマを取り除きます。結婚していない限り、そのプレイヤーに出されたカードは「国王官邸」に置かれます。新たな人物が宮廷に紹介されたら、それらのカードや資産を受け継ぎます。

追放されると、請願や聴聞の多くが出来なくなり、手札のカードを国王官邸に置きます。ただしカード2枚を他プレイヤーに渡したり、カードプレイや収入を得たりできます。君主が即位されると恩赦で出られます。
また、開放を行えば脱出できます。

バスチーユに入ると、ほとんどのカードプレイや請願やバスチーユからの開放を除く聴聞が出来なくなり、手札のカードを国王官邸に置きます。ます。ただしカード2枚を他プレイヤーに渡したり、裁判のカードをプレイできます。
君主が即位されると恩赦で出られます。また、開放を行えば脱出できます。
なお5ラウンド連続してバスチーユにいると、待遇の悪さからその廷臣は死にます。

最終的に、誰かが目標金額に達したら、ゲーム終了です。

このゲームは、特にエチケットのルールは非常に難しいゲームです。日本人にはなじみの薄い「貴族」というものに対して考えさせられるゲームです。