「央華封神TCG」は、同名の小説やテーブルトークRPGをモチーフにしたトレーディングカードゲームで、対戦色よりも物語色の強い構成となっています。 各プレイヤーは40枚のデックを準備し、それとは別に戦闘/探索/交渉のパラメータがレベルに応じて書かれたキャラクターカード1組と、条件が整ったときにもらえるボーナスがかかれた使命カードが必要です。このゲームでは、プレイヤーは仙人候補となり、冒険物語を作っていきます。先攻後攻はダイスで決めます。 このゲームには予備の手札のように機能する「伏線」というルールがあり、一旦伏線として裏向けで出しておくことにより何枚でも出すことが出来ますが、「スロット」と呼ばれるプレイ中にカードを展開する場所は最大でも5つしかなく、伏線はそこを使ってしまうことになり、注意が必要です。 手番プレイヤーは最初に2枚手札を補充し、次にキャラクターカードを用いて主人公のレベルを上げたり、仲間を呼んだりすることが出来ますが、仲間は最大5人までです。また仲間もレベルアップできますが、自分のレベルを超えてレベルアップは出来ません。 物語進行フェーズでは、ストーリーカードを出すことによって、物語が進行していきます。物語には、相手/自分を問わず出現する条件(場所/人物/情報/災害)や、パラメーターによる成功判定が必要なものもあり、それらの条件が整わない限りは物語としておくことが出来ません。 それらの判定を妨害するために、相手プレイヤーはアクシデントカードを出したり、出されたストーリーカードを条件にするストーリーカードを出して、物語を肥大させて成功判定を難しくすることも可能です。またここで、キャラクターカードを手札から出したり、既に出ているキャラクターカードを使って、その能力を使うことも可能です。成功したストーリーカードは物語として成立し、失敗したストーリーカードは捨て札となります。 その後、伏線を1枚張ることが可能です。既に伏線として置かれたカーとも交換が出来ます。その後手札を6枚にしますが、6枚以下であっても不要なカードを捨てて6枚にしても構いません。 なお、自分の持っているクライマックスカードに書かれた条件が揃えば、クライマックスカードを出して1セット終了することが出来、それぞれのプレイヤーの物語に応じて得点が入ります。セットを取ったら、それらのストーリーカードとクライマックスカードで、スロットを1つ埋めてしまいます。キャラクターを使用可能にして、伏線や含めた完成していないストーリーを含め、捨て札から手札に残したいカードを持っても構いません。3セット終了した段階で、点数の多いプレイヤーが勝ちです。 これまでの対戦型トレーディングカードゲームとは一線を画した内容のゲームですが、対抗手段もこなれていて、比較的どのような形でもそれなりに楽しめる作品になっています。結果よりも過程を楽しむゲームとして、自分なりのストーリーを作ってみるのもいいかもしれません。 99年3月にエクスパンション「覇王の進撃」を発売。 |