タイトル 手抜き工事
原題タイトル Pfusch
会社・出版社 Fun Connection
デザイナー H.Bilz, P.Gutbord, R.Krohn
プレイ人数 2-5人
対象年齢 8+
プレイ時間 60分
難易度(5段階、易1<難5) 2
1993年10位
絶版

「手抜き工事」はゼネコンを舞台にしたゲームで、監査の網の目をかいくぐりながら、建設資材をケチる粘土ゲームです。

プレイヤーは自分の色の粘土と木のブロック9つ、それに賄賂チップ1セット、ついたて、工事中マーカーを受け取ります。ゲームボードは、プレイヤーと同じ人数だけの枚数を使い、カレンダーをその横に置きます。
このゲームでは木のブロックは鉄骨、粘土は安価な資材と考えます。

このゲームは12ヶ月を通して行われます。1ヶ月が1ラウンドとなっています。4月は決算月で監査だけあり、8月はバカンスシーズンで監査がありません。

各ラウンドのはじめでは、ついたての中で資材ブロックを作ります。良質な資材ブロックは木のブロックを入れて周りを粘土で覆います。粗悪な資材ブロックは粘土だけ作ります。

作った資材ブロックを、任意の建設現場に置きます。なお建設現場には階数が書かれていて、その階数を作らないと完成しません。また建設し始めたら完成させなくてはならず、それを工事中マーカーで表します。

その後賄賂チップを1枚伏せて出し、全員揃ったら公開します。もっとも高い数字を出したプレイヤー(たち)と、単独で密告者を出したプレイヤーが工事中の建物に査察が出来ます。監査の順番は必ず密告者が後になります。

査察は工事中のどれか1つの資材ブロックに対して楊枝で調べることが出来ます。木のブロックに楊枝が当たれば監査をパスしたことになります。楊枝が貫通すれば、監査に引っかかって取り壊しになります。一切の資材は帰ってきません。監査で2回以上引っかかったらペナルティを科せられます。

最終的に、12ヶ月が終わったときについたてを公開し、残った木のブロックが1つ10点、完成したビルの階数x10点、未完成のビルの階数x5点です。
これらの点数の合計が最も高いプレイヤーの勝ちです。

ゼネコンの賄賂による立ち回りっぷりをうまく風刺したゲームで、かつ粘土細工というアイテムをうまく用いたゲームだと思います。どれだけ資材をケチり、見た目にもブロックが入っていると見せかけるのが、このゲームのポイントだと思います。