タイトル プーシュ
原題タイトル Putsch
会社・出版社 Queen
デザイナー Heilo Wiese
プレイ人数 2-6人
対象年齢 12+
プレイ時間 150分
難易度(5段階、易1<難5) 5
絶版

「プーシュ」は、発展途上国の国政を鋭く描いたゲームです。
政治グループを操って権力を集めるゲームで、このゲームには政治力を持つグループが5つあり、政治グループに収入をもたらす企業、税金を徴収して戦争を宣言できる政府カード、政府に対して政権交代を目指す選挙が出来る野党、他国の政治グループを占領したり占領から開放させたり政府に対して反乱が出来る軍部、これらの政治グループを妨害するゲリラの5種類があります。

各プレイヤーは150000ペソと記録用紙を受け取ります。8国ある政府のどれかを選び、残った国家は場に残ります。また各プレイヤーはそれ以外の政治グループカードを2枚配られます。すべてのカードは競りにかけられることはあるものの、ゲーム中はそのカード1枚はプレイヤーの誰か1人が持つだけとなります。全員政府カード1枚を加えた、3枚の政治グループカードを持ってゲームをはじめます。

毎ラウンド、順番が無作為に決められ順番と基礎収入が決められます。早い順番と多い収入は反比例します。この後、プレイヤーの人数に応じて政治グループがめくられ、場にあるカードが入札にかけられます。これらは秘密入札で判定し、政治グループに対しもっとも高額を出したプレイヤーが獲得します。なお、誰かが所有している政治グループカードを落札した場合、先に持っていた政治グループは捨て札となります。その後、政府カードを持っているプレイヤーは、プレイ順に自分の国のどの政治グループが行動をするかを宣言します。1つの国は政治グループのいずれかしか活動できませんし、政府カードのないプレイヤーは行動が出来ません。行動占領されていなくて行動済みでない場合に限って行え、必ず企業>政府>野党>軍部の順番で行われます。ゲリラは他のグループの行動の裁定を覆したり、無効にしたりします。
企業はその国の政治グループに収入をするかしないか決めることが出来ます。企業には行動完了を示すアクションチップは置かれません。政府はその国の政治グループから税金を徴収するか、他国の政治グループなどを相手に戦争を起こすことが出来ますが、同じ国の野党が存在する場合は同意が必要です。なお戦争は金額によって解決されますが、目標となった国は、他国に救援を求められます。野党は選挙が行え、各プレイヤーに選挙が行われる国の権力ポイントを政府か野党に投票します。野党が勝ったら政府カードと野党カードを交換出来ますが、失敗するとお金を失います。軍部は戦争と同じ要領で他国の政治グループを占領しに行くか逆に開放しにいけます。また軍部は反乱を起こして政府カードを奪うことも可能です。
その後、自分の前に置かれたすべての政治グループにおいてポイントを獲得しますが、占領されている場合は占領しているプレイヤーに入ります。またその年に1つの国から5ポイント以上得ていれば、ボーナスが入ります。このようにして誰かが100点に達したら、その年でゲームは終わります。年が変わればアクションチップと活動マーカーをはずして次のラウンドです。

大変手応えがあり、また雰囲気も味わえるゲームです。権力ポイントと資金を考えながら行動とカウンターで政治グループを操ります。1つの行動しかできないのが難しいですが、このあたりの行動力の駆け引きが重要なゲームです。