「投扇興」は非常に伝統のあるお座敷遊びで、非常に優雅な遊びです。 高さ20cmほどの木枕の上に、的となる蝶を乗せて、扇5本分離れた距離から順番に扇を飛ばして、蝶に当たって落ちた形で得点を判定するという遊びです。これを双方10回飛ばして、点数を競います。 ただ落とすだけであれば1点ですが、枕に扇が寄りかかったり、蝶を扇で隠したり、落ちた蝶を立たせたり、また扇を枕に乗せたりすると高得点になる反面、枕に扇が当たって音が鳴ると失点どころか、木箱を倒すと大きな失点となります。 もともとこの遊びは壷に矢を投げ込む”投壷”から出来たものですが、「投壷」は滅びましたが「投扇興」は東京や京都でまだ遊ばれています。独自の礼儀作法があり、堅苦しいかもしれませんが、一度は遊ばれてもいいお座敷遊びです。 扇を投げるのにややコツが要り、最初は蝶に当てるのにも苦労しますが、高得点が出ると嬉しいものです。 |